キューバでパケ放題~旅行者の最新ネット事情

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旅行者にとって、キューバでのネット環境といえば、「つながらない苛立ち」も、「ネットを使う時間が減る解放感」も、両方味わうかもしれません。

しかし、私は今回(2019年6月)キューバで、海外パケット定額サービス(いわゆる、パケ放題)を使い、「ホテルでも、カサ・パルティクラル(民泊)でも、野外のホットスポットでもない場所で、ネットにつながることができた」という便利さを体感しました。

というわけで、市民のインターネット環境の変化に続いて、旅行者のネット接続における最新事情を報告したいと思います。

まずは以前から使われている、旅行者にもっとも人気の方法、キューバ国営通信会社、ETECSAが販売しているWi-Fiカード(写真)によるネット接続です。

接続の方法は変わらず、裏面のログインナンバーと、パスコード(それぞれ12ケタの番号)をPCや携帯端末に打ち込んでネットにつながる、ひと手間かかるスタイル。

1時間あるいは5時間単位で使用できるWi-Fiカードは、ETECSAの店舗やホテルで販売されています。

カードの図柄は同じなのに

ETECSAで購入すれば1時間1CUC(1CUCは約110円)、ホテル(注)なら、宿泊者でない場合、飲み物注文付きで4CUC(ホテル・パルケセントラルがそのような値段設定になっていました)というふうに、場所によって値段設定はまちまちです。
(注:Wi-Fiカードが購入できるホテルは限られており、宿泊客しかWi-Fiが使えないところもあります)

カードの図柄は同じですが、購入した先のホテルでしか使えないものもあれば、公共のWi-Fiスポットでネットにつなげられるものもあります(MAPS.MEで公共のWi-Fiスポットを探すことができます)。

ホテルでの使用は、以前よりスピードや安定性が改善された印象があり、SNSでの動画投稿も十分可能になりました。

ネット接続できる民泊が増えた

カサ・パルティクラルでは最近、「ネット接続可能」とアピールするところが増えてきました。宿泊客は1時間1.5~2CUCぐらいでWi-Fiカードを購入できます。

ハバナでカサを経営している方に話を聞いたのですが、ETECSAではない、独自ルート(正式な認可を受けていない業者からの)で入手したWi-Fi設備だそう。

アンテナやルーターを業者からそれぞれ200~300CUCぐらいで購入すると,30時間、20CUCぐらいでWi-Fiを使うことができ、宿泊客用のWi-Fiカードも買うことができる。販売元はプライベートでビジネスをしているWi-Fi業者で、そこからWi-Fiの電波を飛ばしているようです。

おそるおそる「これは取り締まりの対象になりますか」と聞いてみたところ、「(Wi-Fi業者は)自営業として正式に認可されたビジネスではないけれど、キューバのネット掲示板で堂々と販売していて、政府も知らないはずがない。家庭でのネット整備が遅れていることもあって、大目に見ているのでは」(カサを運営する人)とのことでした。

日本のポケットWiFiがハバナで活躍

日本の通信会社による、海外パケット定額サービスがキューバで使えることについては、2018年12月にハバナのアニメ・フェスティバルでライブをされた池田敬二さんが、キューバ倶楽部のイベントで説明されていました。

NTTドコモはキューバで使える月額980円のパケット定額プランを提供していること。加えて、日本で使っているワイモバイル(Y!mobile)のポケットWi-Fiが、ハバナのおおよその地域で使用可能だった、とのことでした。

私はソフトバンク回線のことを調べていなかったのですが、ハバナに到着してすぐ「この国、地域では全てのネットワークが海外パケットし放題対象です」とスマートフォンにメッセージが来て、びっくり。2段階の値段設定で、1日最大2,980円とのこと。

待ち合わせ場所でパケ放題に救われる

滞在中はホテルなどのWi-Fiカードでネットにつないでいましたが、最終日の前日、待ち合わせの場所がわかりにくく、データローミングを「オン」にして、パケット定額サービスを使い、ネットに接続しました。するとすぐに、メッセンジャーアプリを使っているキューバ人とやり取りができ、お互いを見つけることができました。

せっかくのパケ放題なのに、日付が変わって次の日の分が加算されないよう、すぐに「オフ」にしてしまいましたが。

そのほか、現地でのネット接続を可能にする方法として、SIMカードを購入する方法もありますが、長期で滞在する人に適しているようです。

すれ違いも、織り込み済みだったのが…

少しずつ便利さが増していく、キューバのネット接続環境の変化をかみしめながら、ふと、あるテレビドラマのプロデューサーから聞いた話を思い出しました。いわく、「携帯が普及してから急にドラマが作りづらくなった」と。

すれ違って、会えなくて、やきもきして、キューバだから仕方がないかとあきらめる。そんな場面はこれから少なくなっていくのか、はてさて。

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斉藤 真紀子
斉藤 真紀子
日本経済新聞米州総局(ニューヨーク)金融記者、朝日新聞出版「AERA English」編集、週刊誌「AERA」専属記者を経てフリー。共著に「お客様はぬいぐるみ」(飛鳥新社)。趣味はラテン音楽&ダンス、カポエイラ(格闘技)
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