ロレアルーユネスコ女性科学賞、2021年の「国際新人賞」に、キューバのグラディス・グティエレス-ブガジョ(Gladys Gutiérrez-Bugallo)さんが選ばれたことを、キューバの複数のメディアが伝えています。
この賞は、優れた若手女性科学者を表彰し、研究継続を支援するためのもの。
生命科学、物理、化学、工学、数学の分野から、世界で評価される、トップ15名が選ばれます。
グティエレス-ブガジョさんは現在、IPK Institute(ペドロ・コウリ熱帯医学研究所)に所属しており、蚊によって媒介されて生じる、「ジカウィルス感染症」に関する研究が評価されました。

キューバのメディア「クバデバテ(CubaDebate)」の記事
キューバで活躍する女性科学者たち
ロレアルーユネスコ女性科学賞は、科学における女性の地位を向上させるのが目的です。
世界的に、女性の科学者は増えているものの、ユネスコ科学レポートによると、全体に占める割合は約33パーセントにすぎないとのこと。
キューバは科学分野における女性の活躍がめざましく、共産党機関紙「グランマ」によると、2018年時点で科学者の53パーセントを女性が占めています。

キューバの共産党機関紙「グランマ(Granma)」の掲載記事。写真はマリア・グアダルーペ・グスマンさん
「国際新人賞」に先立って発表された、2022年のロレアルーユネスコ女性科学賞には、キューバの科学者、マリア・グアダルーペ・グスマンさんが選ばれました。
世界で卓越した研究成果をあげた、5人の女性科学者に送られる賞です。今回、デングウィルスを持つ蚊に刺されることで生じる感染症である、「デング熱」の研究において、表彰されました。
「キューバ微生物、寄生虫学会」の会長でもあるグスマンさんは、感染症の専門家であることから、新型コロナウィルス感染防止の調査にも、主要な役割を果たしているそうです。
Author Profile

- キューバ倶楽部編集長、ライター。ニューヨークでサルサのレッスンを受けたのをきっかけに、2000年に初めて訪れたキューバが心のふるさとに。
旅をするたびもっと知りたくなるキューバを訪れ、AERA、東洋経済オンライン、TRANSIT、ラティーナ、カモメの本棚、独立メディア塾ほか多数の媒体で記事を執筆。
2015年にキューバの現地の様子や魅力を伝える「キューバ倶楽部」をスタート、旅の情報交換や勉強会、講演会などのイベントも運営。
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