【イベントレビュー】キューバ倶楽部プレミアム「今も生きるチェ・ゲバラの思想」

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イベント中の様子

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キューバをより深く知るための会「キューバ倶楽部プレミアム」の第4回を10月13日、下北沢のレストランボデギータにて開催しました。

今回のテーマは「キューバに今も生きるチェ・ゲバラの思想」。世界的に有名な革命家であるチェ・ゲバラの思想が、いかに影響力を持ったのか、キューバ通の清野史郎さんに詳しくお聞きいたしました。

チェ・ゲバラの思想を追うことは彼の人生を追うことと同じといえるでしょう。ゲバラは1928年にアルゼンチンの裕福な家庭に生まれながらも、幼少年期は喘息の持病で苦しみました。そして、当時にしては革新的な考え方を持っていた母親の手で育てられ、青年期のマルクス主義哲学への傾倒などもあり、ブエノスアイレス大学の医学部に入学します。

「彼は”革命的な医師”になりたかったんだ」

そう、清野さんは言います。大学在学中には「モーターサイクルダイアリーズ」で有名な南米放浪を決行しますが、ゲバラの人生を大きく変えたのはグアテマラでした。後に妻となるイルダ・ガデアと出会ったのもこの地です。

第二次世界大戦後に独裁政権が崩壊し、新たに成立したアルベンス政権が近代化政策に乗り出したばかりのグアテマラには、中南米から多様な思想を持つ若者が集まっていました。ゲバラは当初、医者としてどのような役割を果たすべきなのかを模索したそうですが、さまざまな紆余曲折があり、なかなか実現できなかったそうです。

またアルベンス政権が農地改革を行い、アメリカ企業であるユナイテッド・フルーツ社が保有している土地に手を出すと状況は一変します。同社の株主にはCIA長官のダレスなどがおり、利益団体の既得権益を侵害することになったからです。

アルベンス政権に共産主義のレッテルを貼り、反共の名目の元、アメリカの権力が一気につぶしにかかりました。こうして近代化を目指したアルベンスは辞任を余儀なくされ革命政権は崩壊することになります。

ゲバラはこれを目の当たりにして、革命的な医者である以前に、「革命家でなくてはならない」と考えたそうです。 ゲバラはその後、利権にまみれた帝国主義的な中南米政策に立ち向かっていくことになります。

キューバ革命達成後もフィデル・カストロと連絡を密にしながら、海外で活動をゲリラ的に展開していったのは、最終的に「中南米の(大国の搾取からの)解放」を目的としていました。彼の死後、その意志は未だに受け継がれているといいます。時代は変わり、2000年代に入ってから、中南米の各国は中道左派政権の台頭にみられるよう、新自由主義に対抗する勢力が強くなっていきました。

清野さんいわく、「中南米はまだ国の状況が安定していなところもあり、戦い途上にある。(むしろキューバより中南米で)チェ・ゲバラはものすごく強いシンボル的な存在だと思う」と話していました。

強い意志は後世に渡って生き続け、強い影響力を持ちます。ゲバラTシャツも人気ですが、単なるファッションとしてだけでなく、ゲバラの生き方・思想について考えてみるのもいいと思いました。

 

(キューバ倶楽部、池田美陽)

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キューバ倶楽部 編集部
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