情熱とハードワーク、日本とキューバの友好に尽くしたふたりとの思い出

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キューバ大使館の離任送別会(2021年12月16日)

 

約5年にわたる、在任期間を経て、クラウディオ・モンソン政務担当一等書記官とパトリシア・フレチジャ文化・広報担当二等書記官が、離任帰国することになりました。

ふたりとも多忙ななか、キューバ倶楽部のイベントに足を運んでくれたり、取材の問い合わせに迅速できめ細やかな対応をしてくれたり、御礼を言うたび、

「ここは(勤勉な国)日本ですから」(パトリシアさん)
「いえいえ、こちらこそキューバに関心を持ってくださってありがたいです(日本語で)」(クラウディオさん)

というふうに、ユーモアと謙虚さをまじえて、言葉を返してくれました。

日本キューバ友好協会の送別会で弾き語りを披露(2021年12月8日)

駐日キューバ大使館は、外交官の配偶者にも、職務が与えられます。「経済的な理由」(人的資源の活用)とのことですが、最初聞いたときには「そのような考え方、方法もあるのか」と驚きました。

このおふたりも、クラウディオさんが外交官として派遣され、妻であるパトリシアさんは大使館で広報や文化の担当をしていましたが、もとはキューバで国際関係の仕事に就き、国連の会議などにも参加していたそうです。

以前、ワクチンの記事を書いたとき、取材対応してくれた、大使館の科学技術担当参事官、ラモン・ヌニェスさんは夫婦が逆のケース。

ラモンさんはもともと技術系の仕事をしていましたが、配偶者(妻)が駐日キューバ大使館に派遣されたため、大使館では彼の専門的な科学知識をいかすべく、この役職が作られたそうです。

それにしても、大使をはじめ、キューバ大使館の外交官は超絶ハードスケジュール。大使館のホームページ、FacebookやTwitterでの情報発信からも、活動の様子をうかがい知ることができます。

こうしたなか、クラウディオさんとパトリシアさんは、キューバ倶楽部のイベントでもゲストスピーカーで来てくれたことがありました。

パトリシアさんは2018年4月、キューバの「女性の社会進出」と「選挙制度」について(記事はこちら)。会場からの多くの質問に、丁寧に回答していました。(通訳はトラベルボデギータの清野史郎さん)

 

クラウディオさんは、2018年10月、キューバの「憲法改正」について、日本語でわかりやすく、トークを繰り広げました(記事はこちら)。

クラウディオさんは同じように外交官をしていた父親が日本駐在だったため、子ども時代を日本で過ごしており、なめらかで丁寧な日本語を話します。

 

 

私自身、キューバの情報発信やイベントをしながら、内容について「本場キューバの人からすれば、違和感をおぼえることもあるのではないか」と心配になることもあります。

クラウディオさんやパトリシアさんは、ご自身がゲストではなくても、興味のあるテーマのときに参加してくれるときがありましたが、「キューバに関心を持ってくれてありがたい」といつも話していました。

情熱とハードワークで日本とキューバの友好関係に尽くしたおふたり。今後も世界を舞台に、ますます活躍される様子を楽しみに応援しています。

Author Profile

斉藤 真紀子
斉藤 真紀子
キューバ倶楽部編集長、ライター。ニューヨークでサルサのレッスンを受けたのをきっかけに、2000年に初めて訪れたキューバが心のふるさとに。
旅をするたびもっと知りたくなるキューバを訪れ、AERA、東洋経済オンライン、TRANSIT、ラティーナ、カモメの本棚、独立メディア塾ほか多数の媒体で記事を執筆。
2015年にキューバの現地の様子や魅力を伝える「キューバ倶楽部」をスタート、旅の情報交換や勉強会、講演会などのイベントも運営。
★キューバのエッセンスを生活に取り入れる日々をnote(https://note.com/makizoo)に綴る。
★Twitter: @cubaclub98 ★ Instagram: @cubaclub98
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