【キューバ倶楽部創刊号】究極の「エコカー」が走る街

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キューバのクラシックカー

キューバのクラシックカー

 

キューバに降り立つと、テーマパークに迷い込んでしまったような心持ちになります。朽ち果ててはいるものの、美しいコロニアル調の建物の間を、色とりどりのクラシックカーが走り抜けていく街の風景はまさにタイムトリップ。物資不足に悩むこの国では、1959年のキューバ革命前から走っているクラシックカーが修理を重ね、乗合タクシーとして、市民の重要な交通手段の役割を果たしています。

 

エコカーといえば、燃費や二酸化炭素排出量に配慮した車と思っていましたが、それはともかく、「車はこんなに長く乗れるものなのだ」という目からうろこの発見。これこそ究極のエコカーではないかと思ったのでした。

 

街を縦横無尽に駆け抜けるクラシックカーは、ルートや料金システム(キューバは現地通貨と外国人用の通貨の二重通貨制を採用)があるので、よほどスペイン語ができて地理に詳しくなければ、観光客が乗りこなすのは難しい。

 

ということで、現地で知り合った人に試しに乗せてもらいました。座席は革が破れてスポンジがはみ出しているし、縦に横に揺れるし、排気音がうるさいし。決して乗り心地がいいとはいえない。それなのに、運転手はカーレーサーのようにスピード出し放題、DJのようにサルサの音楽をボリュームいっぱいに鳴らしていて、ジェットコースター並みに興奮してしまいました。

 

ここ2年ほどで自営業が緩和されたため、クラシックカーをきれいに塗装して、観光客向けに市内観光ツアーをする運転手たちも街に現れました。料金は30CUC(約米ドル30ドル、3100円ぐらい)ほどで、オープンカーで1時間、景色もさることながら、みんなの注目を浴び、ハリウッド女優のようなセレブ気分を味わえます。

 

観光客も乗りやすくなった究極のエコカー。ひと目ぼれしてしまいそうな、すてきなクラシックカーがたくさん街を走っていて、飽きることがありません。

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斉藤 真紀子
斉藤 真紀子
日本経済新聞米州総局(ニューヨーク)金融記者、朝日新聞出版「AERA English」編集、週刊誌「AERA」専属記者を経てフリー。共著に「お客様はぬいぐるみ」(飛鳥新社)。趣味はラテン音楽&ダンス、カポエイラ(格闘技)
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